群馬県の4大学統合案~大阪公立大学の成功例に学ぶ

大阪公立大学の誕生は、地方公立大学のあり方に新たな可能性を示しました。大阪府立大学と大阪市立大学という2つの伝統ある公立大学が統合し、より強固な教育・研究基盤を築いた事例は、他の地域でも参考になるのではないかと考えています。

そこで筆者は、群馬県内に点在する4つの公立大学——群馬県立県民健康科学大学、群馬県立女子大学、高崎経済大学、前橋工科大学の統合案について検討してみました。

現状分析

群馬県には現在、以下の公立大学が存在しています:

  1. 群馬県立県民健康科学大学(前橋市):看護学部・診療放射線学部を擁する医療系大学
  2. 群馬県立女子大学(佐波郡玉村町):文学部・国際コミュニケーション学部を持つ女子大学
  3. 高崎経済大学(高崎市):経済学部・地域政策学部を持つ高崎市立大学
  4. 前橋工科大学(前橋市):工学部を持つ前橋市立大学

各大学はそれぞれ特色ある教育・研究を行っていますが、個別に運営されることによる非効率性や、規模の小ささによる国際競争力の弱さといった課題も抱えています。

統合のメリット

これら4大学を「群馬統合大学(仮称)」として統合することで、以下のようなメリットが期待できます:

  1. 総合大学としての魅力向上:医療・人文・社会科学・工学と幅広い学問分野を網羅することで、学生の選択肢が広がります。
  2. 運営コストの削減:事務部門の統合や施設の共有化により、経費削減が可能になります。
  3. 学際的研究の促進:異なる分野の研究者が交流することで、新たな研究テーマや革新的なアプローチが生まれる可能性があります。
  4. 域貢献力の強化:統合により研究・教育リソースが集約され、地域課題への対応力が高まります。

キャンパス統合案

キャンパス統合については、以下のような案が考えられます

・パターン1

  • 前橋メインキャンパス:前橋工科大学と県民健康科学大学の施設を拡充し、工学部・医療健康学部を設置
  • 高崎キャンパス:高崎経済大学を基盤に経済学部・経営学部・地域政策学部を設置
  • 玉村キャンパス:現群馬県立女子大学を活用し、人文社会学部・国際学部を設置

パターン2

  • 玉村キャンパスに全学部統合し機能性を高める(今後30年を鑑みるとこの案が最適解ではないかと思う)

課題と対策

もちろん、統合には様々な課題も予想されます:

  1. 女子大学の伝統継承:群馬県立女子大学の女子教育の伝統をどう継承するか → 解決策:女子学生向け特別プログラムや奨学金制度の創設
  2. 地域間の利害調整:前橋市と高崎市という県内二大都市間の調整 → 解決策:両市の中間地点にメインキャンパスを配置し、機能分担を明確化
  3. 学生・教職員の移動負担:複数キャンパス間の移動問題 → 解決策:シャトルバスの運行強化とオンライン授業の拡充

おわりに

大阪公立大学の成功例に学びつつ、群馬県の実情に合わせた大学統合を実現できれば、教育の質向上と地域貢献の両立が可能になるでしょう。また、「群馬統合大学」という新ブランドにより、県外からの学生誘致にもつながることが期待されます。

統合には様々な困難が伴いますが、長期的視点に立てば、群馬県全体の高等教育の発展と地域活性化に大きく貢献する可能性を秘めています。各大学の伝統を尊重しながらも、新たな未来を切り開く改革として、真剣に検討する価値があるのではないでしょうか。